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2026/09/14
  • 校長の願い

まいりました

 予想もしない返答に一瞬息を止めてしまった。さる雨降りの朝、こんな日には車で登校するから少々遅く家を出ても学校へはいつもより早く着く。本館の靴箱前で、自転車で来たらしい女子生徒二人と出くわした。

 傘をたたみながら「雨降りは大変やネ」と声をかける。と、そのうちの一人が即答で「いえ、結構好きなんです」と言い、もう一人が「気持ちイイです」と続けた。図書館横の自転車置き場から出て来るのを見ていたが、走るでもなくゆっくりと話しながら歩いていた。確かにザーザーぶりではなかったけれど、若者の素肌が受ける雨の刺激は、私のような年かさの者が感じるそれとは全く違うものらしい。二の腕の冷たさは、ペダルを踏んでほてった体にはかえって心地良いのかもしれない。まいりました、というほかない。

 校長室に入って身支度を整え直していると、さっきの生徒たちの笑顔が思い浮かぶ。年を重ねた者には苦になることも、一転、喜んで受け容れる生徒たちの感性。これからも、長く大事にしてほしいものである。

 

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