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2021/12/22
  • 校長の声

No.58 年も逝く

 No.58 年も逝く 

 12月20日、2学期の終業式を今回も放送で行いました。

先日のクリスマス祝会での話の続きだと断って、ある新聞の「裏アカ調査どう考える」という記事を取り上げて、「SNSに投稿する時は、あなたの今の書き込みを何年か後に誰かが見ると思って書いた方がよい。進学や就職や結婚の時に、あなたを調べる人に見られて困るような投稿はしないことだ。未来の自分のことを考えて、小中学生のうちから気をつけてほしい。」という旨のコメントを紹介しました。

話はおおよそ次のように続けました。
「校長がクリスマス祝会で言ったのは、今、空間的に、自分の横にいて自分を気遣ってくれる人を大事にしよう、その人がいてくれることで自分でも知らなかった自分に気づくこともできるのだから、ということでした。この新聞で言っているのは、時間的に、流れの先にいる未来の自分を大事に考えて、今の自分に気を遣っておこう、ということです。
この2学期、家族や友達や先生方との関係はどうでした? 自分のためを思って声をかけてくれる相手を大事に思うことができましたか。SNSの使い方はどうでした? 他者(未来の自分も他者です)への配慮は十分でしたか。自分をしっかり振り返って、自分を変えていきましょう。柔軟に自分を変えられることが若さの特権です」云々。

放送の最後の表彰式で、子規顕彰松山小中高生俳句大会で受賞した3人への賞状を読み上げました。特選に選ばれた渡部勇毅君(看護科1年生)の句はこうです。

「腹見せて消費期限の蝉が逝く」
「ゆく」の漢字は「逝」であると説明して、「自然の摂理をクールに詠んだ句ですね」と付け足しました。

渡部君の句に衝撃を受けた私は、放送後、校長室に戻ってすぐ、何十年ぶりに俳句(らしきもの)を書きつけてみました。芭蕉の「やがて死ぬけしきは見えず蝉の声」を思い出しながら。
「年も逝く逝くまでは鳴け蝉のごと」
季語が重なる駄句なのですが、今年自分の健康を考えさせられてきた私の「なきの一句」(?)です。

皆様におかれましては、どうぞ健康的な年末・年始をお迎えくださいますように。

写真は、例によって、新校舎建築の現況と校長室内のデコレーション(贈り物の数々)です。書棚の上は野球部の夏の県大会準優勝盾など。その下はクリスマスツリーと宮崎早織さんのサイン色紙。そして校長の机上のアクリル板の隅のかわいいクリスマスリング、です。

 

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