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2026/10/19
  • 校長の願い

言うは易く

 今月1日の施行に合わせ、どさっと届いた書類がある。「カスタマーハラスメント対策の義務化」に関するメールをプリントアウトしたものである。いわゆる「カスハラ」が社会問題となって久しいが、改めて目を通したとき、書面に感じた違和感をどうしても拭い去ることができないでいる。

 そもそも「カスハラ」の定義としては、「顧客等の言動に社会通念上許容される範囲を超えたもの」とあり、これは良く解る。しかし、その文章中の「顧客等」の定義に首をかしげている。「顧客等とは、顧客、取引の相手方、施設(駅、空港、病院、学校、福祉施設、公共施設等)の利用者その他の当該事業主の行う事業に関係を有する者を指します」とあるのだが、学校が含まれることに疑念が湧く。これまでに日本社会が培ってきた学校教育観には、いささかそぐわないのではないか。学校の利用者とは生徒であり、その保護者であるが、彼や彼らは果たして商店街のお客さんと同じ立場にあると言えるのかどうか。

 校内の会話の中に「カスハラ」まがいの話題を聞かぬでもないが、カスハラとは別種であるだろうと思っている。現実として常識外れの暴言や行為が限度を超えてあったなら、プリントに記載のような対応がなされて然るべきである。しかしながら、言うは易く行うは難し。学校という場では、どれも簡単に実行できる対応策とは言えないだろう。教師も保護者も事ここに至らぬ道を探る努力が、重ねて重ねて要るように思う。生徒の保護者を顧客相当にしたことは両者それぞれに、寧ろ、勘違いを誘引するのではと危惧している。

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